お知らせ

子育て支援

子育て支援

子育て支援

現場力インタビューVol.19「みんな大好き!駄菓子の日!」現場力作成者:南足柄市向田小学校区放課後児童クラブ 小島 あやさん

責任者の小島あやさん(前列真ん中)と南足柄市向田小学校区放課後児童クラブの皆さん

 

ソシオークグループの「現場力」とは

「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

 

向田小学校区放課後児童クラブ(2021年4月から明日葉が運営)では、子どもたちがクラブ内で駄菓子を選べるイベント「駄菓子の日」を定期的に開催してきました。体制の変更などがあり、継続が危ぶまれたときに、「子どもたちが喜ぶイベントを続けたい」という社員たちの熱い想いにより、「駄菓子の日」イベントの継続に至りました。そんな熱意の高い現場をまとめる責任者の小島あやさんにお話を伺いました。

 

――まずは、向田小学校区放課後児童クラブの特長について教えてください。

 

 クラブは自然豊かな場所にあり、昔ながらの地域のコミュニケーションが残っているアットホームな環境です。クラブの利用以外にも、冬には地域の方々が広場で「どんど焼き」を行っています。

 

 

――今回の現場力である「駄菓子の日」について教えてください。

 

駄菓子の日は、私たちが地元の駄菓子屋さんから駄菓子を仕入れて、子どもたちがお買い物ごっこのような感覚で好きな駄菓子を選べるというイベントです。15年間続けてきましたが、体制の変更などがあり、イベント継続のためには、仕入れ方法の確立や人員の確保、社員への引継ぎなど、さまざまな課題が出てきました。

 

そんな中、開所時から在籍している露木先生が「駄菓子の日は子どもたちが楽しみにしているからぜひ継続したい!」と言ってくださって。私も体制が変わる前の駄菓子の日を実際に見学し、子どもたちの楽しそうな様子を見ていたので、これは継続のために頑張ろうと思いました。

 

駄菓子の日は子どもたちの出席率が高いため、対応できる人員を確保し、子どもたちがお金の数え方を練習する方法や、イベント当日の流れなどを露木先生から全社員に教えてもらい、6月からようやく実現することができました。

 

――子どもたちの反応はいかがですか?

 

駄菓子の日が初めての1年生は、当日を迎える前に、おはじきと野菜のおもちゃを使って、お金を数えたり商品を選んだりする練習を何度もします。自分でお買い物をすることが初めての子が多いので、みんな「今日は駄菓子の日の練習するんだ!」と楽しみに来てくれます。練習ではつまずく子もいますが、社員が一人一人に丁寧に教えています。

 

おはじきを使った練習の様子

 

当日は合計100円分の駄菓子を選べるのですが、2年生以上は10円・20円・30円の駄菓子から好きなものを組み合わせて100円分を、1年生は10円の駄菓子を10個選べるというルールを設けています。1年生は、たくさん並んでいる駄菓子を見て「ここから10個も選んで良いの?」とワクワクしていますね。

 

また、当日の席をくじ引きで決めることも、子どもたちにとって楽しみのひとつです。上級生と下級生が混ざった席になるので、上級生が下級生の駄菓子の取り方や当たりくじを教えてあげたり、固くて開けられない駄菓子のパッケージを開けてあげたりと、面倒を見てくれる様子が見られます。

 

保護者様からも「うちの子、今日の駄菓子の日をずっと楽しみにしていたんですよ」と声をかけてもらえることがあって「ああ、続けて良かったな」と励みになります。

 

当日の様子

 

――新設から半年で、「駄菓子の日」の現場力が2021年度上半期 現場力アワード(※)でファイナリストに選ばれましたね。

 

本当に奇跡です。私自身も明日葉の社員になって半年後に、責任者に任命していただき、その年の4月にエリアマネージャーから「現場力ってこういうものだよ」ということを聞いて取り組み始めたばかりだったので。右も左も分からない中、アイデアをひねり出し、仕上げていきました。本当にみなさんの力があってこそできたことです。

 

(※)ソシオークグループで年に2回、特に素晴らしい取り組みが表彰される制度

 

――普段、クラブでは現場力にどのように取り組んでいますか?

 

私たちは「現場力って何?」という段階からスタートしたのですが、みんなでミーティングする中で「こんなこと見直したらどうでしょうか?」「前にこんなことみんなで頑張ったよね」「こうすれば子どもたちがもっと安全に過ごせるんじゃない?」など日々の小さな気付きをレポートにまとめたり、エリアリーダーやマネージャーにこれまでの取り組みのことを話して「これって現場力ですか?」と相談させてもらいながら取り組んできました。

 

――新設したばかりの施設で現場力に取り組むのは大変だったと思います。現場のチームのみなさんのモチベーションはどのように上げられたのでしょうか?

 

運営会社が変わるということで、初めは保護者様から「明日葉ってどんな会社なの?」と不安に思われる声があり、まずは保護者様に安心していただくことが、私たち社員の最重要課題だと感じました。

保護者様との信頼関係も、一朝一夕で築けるものではありません。駄菓子の日のような昔からのイベントはできるだけ継続するように心がけ、社員には「とにかく向田は明るく前向きに」ということを常にお話し、「スマイル大作戦」と名付けて日々取り組んできました。振り返ると、その作戦が功を奏したのだと思います。

 

――「スマイル大作戦」を実践する現場とは?

 

保護者様はどんなに疲れていても「ありがとうございます」と子どもを迎えに来てくださるので、私たちは「おかえりなさい。今日はこんなことがありましたよ」と笑顔でお伝えしています。チームに対しても同じで「ちょっとこういう風に変えてみたいんですけど」と誰かが提案すると「いいね、やってみよう!」とすぐに取り組む前向きな雰囲気づくりができていると思います。

 

また、役所の方々が「向田は素晴らしい」「ありがとう」といつも褒めてくださるので、それをみなさんにも必ず言葉で伝えています。私からも「みなさんと一緒に働けて本当にありがたいです」と常に感謝の気持ちを伝えるようにしています。

 

明日葉の運営になって1年が経ちましたが、みなさん底抜けに明るい方たちで、エネルギーに溢れているんです。お互いの良さを認め合って、労わり合って、足りない部分はカバーし合って関係性を築いてきました。旧体制の時から残ってくださっている3人の先生も「明日葉から良い人たちが来てくれて本当に嬉しいし、今楽しいよ」と言ってくれています。

 

一緒に働く仲間が気持ち良く働ける現場を作ることが、子どもたちにとっても安心して楽しく過ごせる場所となることにつながるのだと思います。頂いたご縁を大切に、今後も向田の元気な子どもたちと一緒に日々を過ごしていきたいと思います。