明日葉は、7月26日、神奈川工科大学の髙村岳樹教授と共同で、「SDGs×理科実験教室」を実施しました。第2回目となる今回は、海岸の「プラスチックごみ」を集め、実験や工作を通して児童たちに海の豊かさと地球環境を考える機会を提供しました。
「SDGs×理科実験教室」は、実験を通して児童たちに科学の面白さを感じてもらうとともに、次世代を担う児童たちが楽しみながらSDGsを体験してもらうことを目的に、昨年末から始まりました。神奈川工科大学工学部応用化学科の髙村教授に講師を務めていただき、小学生の児童が楽しめるように工夫を凝らした理科実験や体験の機会を提供します。
神奈川工科大学と当社は、神奈川県の「かながわSDGsパートナー」に登録しており、今回の連携プロジェクト実現に至りました。
第1回目の記事はこちら
https://ashita-ba.co.jp/20230124/
世界では毎年800万トンものプラスチックごみが海洋に流出していると推定されています。中でも、5ミリメートル以下の破片として定義されるマイクロプラスチックごみは、その小ささゆえに回収が難しく、生物や人間にどのような影響を及ぼすのか明らかになっていません。
持続可能な未来のためにも、海が身近な存在である児童たちに向けて、海の豊かさを守ることについて考えるきっかけを提供したいという想いから、今回の教室を企画しました。(参照:環境省「海洋ごみをめぐる最近の動向」)
午前中、鎌倉市の学童クラブ「放課後かまくらっ子いなむらがさき」を利用する小学1~5年生の児童12人が由比ヶ浜海岸に集まりました。児童らは神奈川工科大のお兄さん・お姉さんたちと一緒に、大小さまざまなプラスチックごみを拾い集めました。一見綺麗に見える海岸も、ザルやピンセットを使ってよく探してみるとたくさんのごみが見つかります。
児童からは「意外とごみが多くてびっくり」「マイクロプラスチックごみはアリよりも小さくて見つけるのが大変」などの声が。みんなザルにいっぱいのごみを回収し、学童クラブに持ち帰りました。
クラブに戻った後は、回収したごみを洗って種類ごとに分別していきます。髙村教授からは、川に捨てたプラスチックごみが海岸に流れ着いていることや、同じ海岸でも回収する場所によってごみの種類や大きさが違うことなどが説明されました。
午後からは、いよいよプラスチックごみを使った実験を開始。まずは教授から、プラスチックには複数の種類があり、水に浮くものと沈むものがあることを説明。自分たちが拾ってきたプラスチックごみが水に浮くのか沈むのかを確かめました。
その後、児童たちはプラスチックごみの破片を使って工作を行いました。星やダイヤなど好きな型を選び、その中にプラスチックごみを敷き詰めていきます。色や形の組み合わせにこだわりながら一生懸命敷き詰めていく様子が印象的でした。
敷き詰め終わったら、レジンを流し込んでUVライトで固めると、色とりどりのキーホルダーができあがりました。プラスチックごみがオリジナルの素敵なキーホルダーに変わったことに、児童たちはとても嬉しそうでした。
髙村教授は「今日の体験を通して、海にどんなごみが落ちているのか、プラスチックごみはどこから出ているのかを伝えました。プラスチック=悪ではなく、プラスチック“ごみ”を減らそうという意識を児童たちが持ってくれるようになったら嬉しいです」と話しました。
神奈川工科大学と明日葉は、今後も「SDGs×理科実験教室」を継続し、次世代を担う児童たちに科学の面白さと持続可能な未来を考えるための機会を提供してまいります。